水虫はカビの一種である白癬菌が、足の皮膚の最外層にある角質の成分であるケラチンを栄養として繁殖する疾病です。
白癬菌には十数種類ありますがそのうち日本においては6種類前後が知られており、日本人の5人に1人の割合で菌を保有していると言われています。
高温多湿の環境を好む白癬菌は梅雨時期あたりから活動が活発になり増殖していきますが、寒さや乾燥に弱い性質があり冬になると症状が治まることが水虫の特徴です。

水虫には感染しやすい人と感染しにくい人がおり、感染しやすい人にはいくつかの共通点があります。
水虫は基本的に外的要因により発症する確率が高いため足が長時間高温多湿の状態にある人に多く、一日中革靴を履いているサラリーマン、水回りの仕事が多い水産関係者や工事関係者などの長靴を履いて仕事をする人などに多い傾向があります。

また、男性に多いイメージのある水虫ですが、近年女性の患者も増加しています。
その理由はストッキングで、長時間履いていると汗で足が蒸れやすくなり白癬菌が好む高温多湿の状態になりやすいことから、吸水性に優れていないナイロン製のストッキングを履いているOLなどにも発症が目立ちます。

このように外的要因に因る共通点が多い水虫ですが、内的要因が全く無い訳ではありません。
足の指の形は白癬菌の感染に非常に密接な関係があり、足の指が太く指と指の間に隙間が無い人も水虫になりやすい傾向にあります。
さらに汗をかきやすい人の場合は指の間が湿りやすいため罹患率が高く、5本指タイプのソックスや通気性の良い靴を履き、足が高温多湿の状態にならないようにすることが大切です。

持病のある人や免疫機能が低下している人も水虫になりやすい共通点のある人です。
特に糖尿病の人は血管が狭く細くなる上に免疫力も低下するため、白癬菌が付着しても抵抗力が少ないことから罹患率が上昇します。
糖尿病患者の30パーセント以上で水虫を併発しているという統計データがあり、悪化してしまうと最悪の場合は壊死してしまうこともあるため、糖尿病患者は特に注意が必要です。

身の回りに水虫患者がいる場合は感染に注意

住居を共にする家族に水虫患者がいる場合や、日常的に水虫患者に接触する機会が多い人は、意識的に感染しないように気を付けることが大切です。
家庭内で共用しているタオルやバスマットなどには特に注意が必要です。
ふやけた皮膚からはがれた角質層やアカの中にいる白癬菌の温床となっていることが多いのです。
自分が水虫に感染している場合は家族を守るため、また家族に水虫患者がいる場合は自分への感染を防ぐために家族とは別のバスマットやタオルを使用することが大切です。

また、カーペットやじゅうたん、台所などの水回りのほこりには白癬菌が繁殖しやすいため、こまめに掃除を行い白癬菌を落したままにしないように心がけましょう。
トイレのスリッパや爪切りなども共用や貸し借りしないようにすることが重要です。

足に傷がある場合や、何らかの理由で足の皮膚が剥けている場合などは白癬菌が侵入しやすいので、温泉などの共同浴場やプールなどに出かけた際は、マット類に特に注意が必要です。
しかし、白癬菌が付着した場合でも、角質層に完全に定着するまでには少なくとも1日くらいかかると言われているため、帰宅後には丁寧に足を洗うことで感染を防ぐ事が可能です。

元々畳文化だった昔に比べ、洋風スタイルが定着してカーペットやじゅうたんの生活になったため、より水虫患者が増えることとなりました。
一度感染してしまうと白癬菌は繁殖すると同時に角質層の奥まで侵入してしまうため、治療して一見治ったように見えても奥の白癬菌は休止しているだけなので完治するには少なくとも数か月の治療期間が必要になります。
日頃から足を清潔に保ち、蒸れないように通気性の良い靴下や靴を履くように心がけることが大切です。